男「私も、遊びでかよさんにお金をお貸ししたんじゃないんですよ。無利子ですよ?返済方法っていっても、彼女には選択肢はなかったでしょうしね。」
俺「でも、それはもともと、ガリガリの借金でしょ?」
男「いや、それは私には関係ないですから。あくまでガリガリさんとかよさんの問題でしょう?」
俺「確かに・・・。」
男「まぁ、悪いようにはしませんからwww!かよさんに変わってもらえます?」
駄目だ・・・・・・・・・・・・・。
ケンカとか力でなんとかなるってレベルってまだ甘いんだ・・・・・。
なんか、こっちに非があるのかなぁ?
どうしようもないことなんだろうか・・・。
えええ??いったいなんなんだwwww???
かよさんデビューか??
ソフトオンデマンドとかで男優にガンガン突かれちゃうのかwww?
素人にセックルを教えちゃうのかwww?
俺「ごめん」
かよさんは、「ううん」と首を振って電話を受け取った。
そして男と話す雰囲気が、さっきは暗いと思ってたのに、思ったよりも明るい気がした。
すごくかよさんが遠ざかっていくような気がした。
男とかよさんのつながりの方が俺とかよさんのつながりよりも深いのか?
ものすごい恐怖を感じた。
かよ「はい、はい、分かりました。」
かよさんが電話を切った。
俺はかよさんを抱きしめていた。
かよ「え?お、俺さん?」
俺「・・・・・ごめん、力になれなくて・・・」
かよさんは抱きしめた俺より頭一つ、高かったwwwwwwwwww
俺の方にそっと手を置いてかよさんは言った。
かよ「心配ばかりかけてごめんなさい。」
俺「・・・」
かよ「私、出ないから!だって俺さん、出て欲しくないんですよね?」
俺「うん・・・。」
かよ「今更だけど、風俗もいやなんですよね?」
俺「うん・・・。」
かよ「だから、私、今、お店にも出てないですよね?」
かよさんは上から俺の顔を覗き込んだ。
やだ!かよさん、男前///!
どういう意味だろう・・・。
かよさんも俺のこと、少しは好きでいてくれるんだろうか・・・。
かよ「お金のことはなんとかなりますよwww」
でも、なんとかならんかったんやぁああああああ!!!
男は想像してたより恐ろしい奴やったんやあああああ!!!
これは後から分かったんだけど、その次の日だよ。
夜にかよさんから電話がかかってきたんだ。
昼に、いきなり車でかよさんの家まで来て、かよさんを連れ出して、ニ、三会社周りをさせられたらしいんだ。そこで、具体的な金額の話しとか、日程とかの話をしたらしい。
かよさんは、「ちょっと待ってください」って言ったらしいんだけど、「まぁ、仮に日程を組むとしたら、この日ね」とか「だいたい、出てもらうならこの金額」とかどんどん話しが進んでいくらしい。
かよ「どうしよう・・・?」
俺「え?絶対に断るんだよ、それしかないよ。」
かよ「帰りに男さんに、違約金とかの話された。『俺の顔をつぶさないでね』って言われた」
俺「・・・・」
詰んだわwww俺じゃ無理www
その次の日に、また男が来て、話しをしようと思ったら、どこかに連れて行かれて、写真を撮られたらしい。
裸のwww!(笑)
ここらへん、つらくて漠然としか聞いてないwww
まぁ、風俗の写真も裸だったんだけどね。
プロフィール写真にするとか。
俺「出ないって一言、なんで言えないの?」
かよ「ごめんなさい・・・。言ってるのに・・・聞いてくれない・・・」
俺「っていうか、はっきりと言った?」
かよ「言ってる・・・つもりだけど」
駄目だ・・・。
かよさんがどんどん弱るだけwww
俺が焦ってかよさんに、問えば、逆に心の距離が遠くなっていくような気がする。
なんだろう?
これまでは、怒りとか涙とか熱い感じになったのに、
なんか木枯らしが吹くようなゆっくり、壊れていくような感じwww
俺は、この問題に関しては絶対に1人で乗り切ろうと思ってたんだけど、たった一人、頼りにできるかも知れない友人がいたんだよね。
そいつに相談することにした。
そいつは晋作君と言って俺より二つ下の27歳で大阪に住んでる奴なんだ。
二年前近く、俺がまだ半分ニート半分フリーターのときに、某国民的SNSの司馬遼太郎のコミュで知り合ったんだよね。
そんで、晋作君が俺が風俗に行くきっかけも作った奴なんだよ。
彼も戦国時代とか幕末が大好きで、メッセしたり、スカイプで雑談したりしてたんだ。
あるとき、司馬遼太郎記念感が東大阪市にあるから、一緒に行かないか?京都にも、幕末の史跡がいっぱいあるし、泊まりに来れば?と申し出くれたので、夜行バスで言ったんだよね。
晋作君は、すげーマンションの最上階のすげー部屋に一人で住んでんだよwww
なんじゃーこりゃー!!ものすげー夜景www
俺「仕事何をしてるの?」
晋「投資とコンサルwww」
俺「失礼だけど、年収とか、聞いていい?」
晋「定期収入はないよ?でも、○○億くらいは持ってるかなwww」
もちろん、人生でこんな奴と友達になったのは始めてで、彼のおごりで寿司とか、ふぐとか食わせてもらった。
そんで、車はBMWだよwww初めて乗ったわ。
念願の司馬遼太郎記念館も言ったし、京都の幕末の史跡も回った。
で、夜に風俗行こうぜって晋作君が言ったんだよwww
司馬遼太郎記念館に行って、京都にいって、その日は京都に泊まって、信じられないような豪華な日々を遅らせてもらった。
晋作「金の使い道ないしwww経費使っとかんとあかんのですわ。」
彼は苦笑していた。
全然、恩に着せる雰囲気もない。
というか、彼は俺を目上として立ててくれて、話も口をはさまずに聞いてくれるんだよ。
なんか、一緒にいるとすごく落ち着くっていうか、まぁ、惚れるわwww
俺「晋作君、彼女は?」
晋「今、おらへんですwww」
俺「でも、もてるでしょ?」
晋「お蔭様で、それなりには。」
車の中で会話してたんだけど、彼がハンドルを切る姿は男らしいというか、頼もしいというか、俺でも惚れそうになったwww
でも、こいつが極度の初音ミク廃人だとは・・・
なんで、俺なんかと仲良くしてくれるのか分からんけど、それから、彼は一月に一度は、東京に出張に来て、飲んだりしている。
晋「経費使わせて下さいよ」
って、俺に払わせてくれないwww
ま、俺が払えるような店には、晋作君はいかないんだけど。
で、何回目か、彼が東京に来たときに、彼が、吉原に行ってみたいと言い出したwww
あ、大阪で風俗に行こうと言い出したんじゃないんだよ。
東京でだよ。
俺「ご、ごめん、心の準備が、俺、無理」
晋「俺さん、もしかして、恋人、いたことないんですか?ひょっとして、童貞とか?」
彼に嘘をついてもしかたないので、そうだと答えると、
晋「じゃぁ、キャバクラに行きましょうや!東京に来るたびに、俺がレッスンつけますからwww」
と、キャバクラに連れて行かれたwww
もちろん、生まれて初めてだった。
案の定、まったく話せない俺、モテまくる晋作君。
晋作君のコミュ力は神レベル。
でも、彼は、キャバ嬢に俺の宣伝をしてくれて、話すように気を使ってくれたりした。
でも、帰り際、
晋「すいません、あの、非常に言いにくいんですけど、今日は俺さんの家じゃなく外に泊まります。そんで、明日、またお伺いします。」
俺「え?なんで?今日、一緒にニコ動見ようって言ってたのに」
晋「まぁ、1人、落しましたんで・・・」
どういう仕組みなの?キャバクラという店とは言え、なんで数時間で一緒にお泊りするところまで持っていけるのか・・・。
でも、そんなによくしてくれる彼が一緒に吉原に行きたいといってるんだし、どうせ俺には払えないんだから、彼が持ってくれるんだろうし、それなら、彼の友情にこたえるべく、俺は一人でデリヘルに挑戦しようと思ったわけ。、そしてこんな事態になったというわけだwww
晋「それ、スカウトですやん、多分。」
俺「え?スカウトって芸能界とかの?」
晋「ちゃうちゃう。キャバクラとか、風俗とかAVに女を紹介してピンはねする奴のことですわ」
俺「へ?そんな職業あるの?」
晋「っていうか、だいたい、その300万って、ガリガリと、その男が描いた絵やと思います。」
俺「どういうこと??」
晋「だから、そいつら、絶対に、グルやということですわ。かよって娘は話にならんけど、俺さんも、世間知らずやもんなぁ・・・www」
・・・。
そうか・・・。俺は世間知らずか・・・。そうか。
かよさんがあまりに、世間知らずで、ちくしょーと思っていたけど。なるほど。
そして、言われてみればそういう可能性は絶対にある。
というより、おかしすぎるはなしだ。
かよさん一人被害者になってるし。
しかし、そうだとしたら、かよさんはかわいそう過ぎる。
晋「で、スカウトが、ガリガリを切ったんやと思います。かよって娘をゲットしたら、ガリガリは邪魔ですやん。」
晋「多分、ガリガリにある程度、金つかませて、お前、もうかよって娘に近づくな、って感じで。」
ガリガリがかよさんの部屋を突然出て行ったのと連絡もつかなくなったことの説明がつくwww
俺「じゃあ、どうして最近になってガリガリがかよさんのストーカーになったんだろうか?」
晋「そりゃ、そこまで自分に都合の良い女やったんでしょ?そんでかなりの美人だとしたら、惜しくなったんちゃいます?スカウトからもうた金も使ってしまったやろうし。でも、スカウトに切れろって言われてるから、おおっぴらに、より
を戻そうとか、マンションに戻ろうとか、でけへんかったんやないですか?」
全部、説明がつくwww
晋作君、あんたは神かwww
俺「晋作くん、俺、どうしたら・・・いいのかな?どうすれば、いいのかな。かよさんは、俺からの金は受け取らないし、俺は彼氏でもないし、これ以上、関われないかもしれない。」
晋「せやなぁ。まず、俺さんは、正義感から、なんとかしようと思ってはるんですか?」
俺「だって、こんなことで、女の子が不幸になるのが許せるか?それに、今聞いた、晋作君の話どおりだったら、絶対に許されないよ」
晋「それやったら、やめといた方がよろしいわ。こんな話、腐るほどありますもん。」
俺「え・・・?」
晋作君、案外、冷たいwww
晋「それとも、そのかよって娘に惚れてて、だからなんとかしたいんですか?」
俺「そう・・・かも。いや、そうだなぁ・・・。」
晋「本気ですか?本気でかよって娘を好きなんすか?」
俺「う、うん。」
晋「つまり、それは俺さんがしたいことで、正義でもなんでもないってことですよね?」
俺「う・・・うん。そういうことになるかも・・・。」
晋「人間はみんな自分勝手なんや。それでいいんとちゃいますか。俺、そういう人間くさい人が好きなんですわ。」
そうか、俺は正義感みたいな怒りと、かよさんが好きだっていう気持ちがごっちゃになってた。かよさんが好きだから腹が立つのかwww
晋「どんな修羅場の覚悟もありますか?」
俺「う、うん。」
晋「それでも、かよさんは俺さんに惚れへんかも知れませんで」
俺「いいよ、それでも。」
晋「やっぱ、俺さんはおもろいな。よっしゃ、力になりますで!」
俺「え?」
晋「実は、スカウトの話しが出たときに、この電話をしながら、家を出て、新大阪の駅にタクで向かってますねんwww新幹線で今日中に東京につきますわwww予定より三日早い出張になりますけど」
俺「え????」
でも、晋作君は以前から思ってたんだけど、話が早いというか、行動が異常に早いんだよな。びっくりしたわ。
晋「いや、もう、話を聞いてる途中から、むっかついてむっかついて仕方なかったんですわwwwそれに、俺さんに相談された話やし、俺がほっとくわけないですやんwww」
俺「え?」
しかし、晋作君の俺に対する好意の仕組みが未だに分からないwww
晋「これも、俺さんが絡んでるからで、別に正義感やあれへんし、まぁ修羅場好きなんで趣味もかねて、東京に行きますんでよろしくお願いしますわ。スカウトとガリガリをきっちり詰めましょうよwww」
晋作君が、その男こと、スカウトに晋作君が話をつけに、東京に来る???
急展開過ぎるっつーか、え?俺とかよさんの問題が、スカウトVS晋作という対決に発展してしまったwww
展開が読めない・・・www
でも、異常に心強いwww
いったいどーなるんだ?
てか、晋作君、あんたは、いったい何者なんだ????
その日の7時に晋作君は品川駅についた。俺は迎えにいって、一緒に飯を食った。
晋作君はなんだか、かなりテンションが高そうで浮き浮きしてた。
晋「俺さん、今日はシナプリに泊まりましょうよwww男、二人で。作戦会議ですわ。なんなら、女の子を調達して、前祝いしますか?」
俺「シナプリって何?っていうか、なんで女の子を調達するんだよっwww」
晋「品川プリンスホテルですわ。女の子は冗談ですわwww」
なんだ、この上機嫌www
つか、女の子を呼んで、どうするんだよ、この俺の状況でwww
「ま、それは冗談として、シナプリ予約しますね。」
俺は生まれて初めて品川プリンスホテルに泊まったよwww
すげーわ。水族館や遊園地もあるし、意味なくイルカショーを見てしまったぞwww
悩みから遠ざかってどおするんだよwww
ホテルの喫茶店で、俺がこんなことしてる場合じゃないと言うと、
晋「いや、人間、こういうときこそ、気分転換せなあかんのですわ。」
俺「気分転換?」
晋「そうです。うじうじと同じペースで考えててもなんも浮かびません。」
晋「それやったら、思い切りハメるか、ハメを外すかですわwww」
俺「ハメるって何?」
晋「だから女の子を調達・・・」
これ、マジで言うからな、この男は。彼には、本当に影響を受けたよ。部屋に入ると、晋作君は打って変わってマジな顔になった。
晋「とにかく、最低目標を決めましょう。」
俺「うん、それは、えと、彼女がAVに出ないこと。それと、風俗を辞めさせたいけど・・・これは難しいのかな。借金あるし・・・。」
晋「いや、多分、話は多少違っても、俺の推測どおりやと思います。彼女は騙されていわれのない300万の借金を背負わされたんですわ。」
俺「でも、そうなの?証拠もないし・・・。」
晋「本当かどうかが、絶対に分かるわけではないです。」
俺「だよね?」
晋「だから、まずガリガリですわ。スカウトの前に、ガリガリを追い込んで、ほんまのことを話させんと。」
俺「そうかぁ。」
晋「そういう奴は、脅かすか、小金をつかませたら、簡単にうたいますよwww」
俺は、徐々にガリガリやスカウトより、君が怖くなってきたよ、晋作君www
晋「ガリガリの電話番号とメアドは、かよって娘が知ってるんですよね。」
俺「うん。」
晋「だから、ちょっと難しいけど、俺さんの仕事は、まずガリガリをかよさんに呼び出させるってことですわ。」
俺「え〜?それ無理げーじゃね?」
俺「だってさ、あんなことがあって、もうガリガリは来ないよ。」
晋「何言うてますのwww?かよって娘が『大丈夫?あのとき、怪我してたけど、心配。』ってメールしたら一発ですわwww」
俺「え?どうしてそんなことが分かるの?」
晋「なんでって、ガリガリはかよさんのこと相当舐めてるし、自分がかよさんに騙されるなんてこれっぽっちおも思ってないはずやと思いますよ。それに、可愛い娘に「心配」とか、言われたら、男なんてもんは、一発ですよ。」
俺「・・・そういうもんかな?」
晋「俺さんなら、かよさんに、『心配だから会いたい』って言われたらどうです?」
俺「なるほど。」
晋「結局、男なんか、自分がした仕打ちなんか全部、忘れて、ほろっとするもんですわwww」
俺「お、おう。な、なるほど」
晋作君、おれは、君が怖いよwww
晋「スカウトをつめてAVに出させへんだけやったら、話は簡単やねんけど、それやったら気が済まないでしょ、俺のwww」
俺「いや、300万、本当に詐欺だったら、俺も許せないよ。」
晋作くんのルックスは、173くらい?175はなく、170以上はある。
痩せ型のほうかなぁ。
顔はね、えっとトータス松本に似てるわwww
でも、目の表情が本当にくるくる変わって、見てるほうの目が離せなくなるんだよ。
晋「まぁ、でも、まず、ガリガリに確かめへんと動けへん。この作戦の一番、大事なところで一番の難関ですわ。俺さん、かよさんを説得して、ガリガリを呼び出せますか?」
俺「うん、やるしかない!!」
晋「どうしますのん?」
俺「正直に言う!」
晋「・・・まぁ、俺さんのキャラやったら、それでええかも知れませんねwww」
俺「なんで笑うんだよ?やばいか?」
晋「まぁ、まかしますわwww」
俺「いや、そこまで全く任されたら自信ない・・・www」
晋「俺さんなら、出来ますわwwwこの作戦に関しては、俺さんと僕は相棒なんやしwwwそれくらい活躍してくれへんとwww」
俺「わ、わ、分かった。」
うん、かよさんのことについては、何度か覚悟した自覚がある。
もう、何度覚悟しても同じだろう。
やるしかないんだよっ!
かよさんの家に行った。
何をどういえばいいのか。
完全な確証のないまま、
俺「かよさん、君はだまされている。お金を騙し取られている」
なんて言えないよな。傷つけるよ。それに万一、違うかも知れないし。
だからこそ、俺と晋作君は、その確証をガリガリから得たいわけだ。
もし、やっぱりかよさんが騙されてたとして、その次は、取り返せるかどうかも分からない。
取り返せたとしても、どれだけの金額なのかも分からない。
そんな状態で、お金の話も出来ない。
変に期待させてしまっては・・・。
まず、とにかく、かよさんをこれ以上は傷つけなくない。
そうしながら、ガリガリを呼び出させなくては。
すごく会ってないような気がしたけど、そんなこともない。
電話すれば普通にかよさんが出て、普通に家にいけた。
でも、このときは、なんかの距離感があったんだよな。
俺「かよさん。」
かよ「はい」
俺「ガリガリのことなんだけど・・・」
かよ「・・・」
かよさんが身を固くするのが分かる。ガリガリのことはあの日以来、話しにはのぼらなかったしな。
まだ怯えてるし、やはり受け止め切れていないんだろう。本来ならば、この話題は触れることさえ、よくよく考えなければならないもののはずなんだよ。
だから、正直に言うっていったけど、違うことを正直に言うことにした。
俺「あの時、ガリガリと話して、もうかよさんに二度と近づかないって約束させたけど・・・。」
かよ「うん。」
俺「かよさんは、あいつの住んでいるところを知ってるの?」
かよ「知らないんです。ここを出て行ってから、一度実家にもどったらしいんですけど、また、家を出て、今はどこかで1人暮らしをしてるって聞きましたけど。」
俺「じゃあ、あいつが一方的にかよさんの住んでるところを知ってるのか。」
かよ「うん。」
俺「俺はそれじゃ、安心できないよ。」
かよ「・・・」
俺「かよさんが心配だ。もし、今度、何かあったとき、あいつの家とか、職場に乗り込めるようにしておかないと。逆に、あいつは、かよさんが何も知らないから、いい気になってたんだよ。」
かよ「・・・考えてみるとそうかもしれないけど・・・、彼の家とか職場とか、聞きたくもなかったんです・・・」
俺「うん、分かるよ。だから、俺に全部任せて欲しいんだけど、ガリガリと連絡を取ってくれるかな?」
かよ「え?」
かよさんの目に恐怖が走る。
かよ「もう・・・、来ないと思うんだけど、俺さんが、あんなに言ったんだから・・・。」
どうしよう?
かよさんは、相当嫌がっている。
これ以上、どういえばいいんだろうと思っていると、
かよ「ううん、分かった!連絡取るね。必要だったら、私も会うから!俺さんがついていてくれるんですもんね!」
かよさんの方から言い出した。
なんか、覚悟を決めたというか、空元気というかwww
それと久しぶりにかよさんと距離が近くなった気がする。
かよさんは俺を頼ろうとしてくれてる・・・www
頼りにならないのに、頼ってくれてる。
かよさんの周りはかよさんを利用しようとする奴ばかりだもんな、考えてみれば。
唯一の味方が頼りにならなくてごめん。
「俺がついてくれてる」とかよさんが言ってくれた。
しかし、なんか、やっぱりに目に恐怖があるwww
無理に笑顔になっているようなwww
かよ「どう、連絡すればいいかな?メールがいいかな?電話したほうがいいかな?どう言えばいいんだろう?」
俺「えっと・・・」
どうしようwww?
考えてなかった。
ガリガリはチキンで卑怯ものなのは分かってるからなぁ。馬鹿正直に言って来るものなのか。
いや、方法はどうでもいい。こっちも卑怯でいいよ。
とにかく、ガリガリを捕まえなくちゃいけない。
それだけだ。
俺「俺が会いたいって言ってるって、言っても来ないよね」
かよ「うん・・・そうかも・・・。」
俺「じゃあ、かよさんが最後に言いたいことがあるんだけど・・・って言えば?」
かよ「え・・・?不意打ち?」
とかよさんは目を鋭くして言った。
かよさんの「不意打ち」って言葉になんかおかしさを感じた。
この娘は天然だ。
晋作君が言うには俺も天然らしいがwww
俺「っていうか、ガリガリは、不意打ちどころか、かよさんのところに無理やり来てたんだから、強盗みたいなもんだろ?これくらいやらなきゃ」
かよ「そ、そうかっ。」
かよさんは、深くうなずいていたwww
かよさんは必死になっている。一所懸命にメールを打っている。
しかし、こんなときなのに、かよさんが必死になればなるほど、こっけいに感じて、そんで可愛く感じるのは何故だろう???
ところで、俺は晋作君の言葉を思い出していた。
晋「ガリガリは相当、かよって娘をなめとるで。だから、あんなことがあったあとでも、彼女が二人で会おうとか言ったらほいほい来ると思うで。」
かよさんは、どうかな?と俺に携帯を見せた。
「最後の最後にちゃんとすっきりお別れしたい。それと、ガリガリさんの私物が、まだ少し残ってるから、捨てるのもイヤだから返したい。」
そういう文面だったと思う。
実際にガリガリのものがまだ部屋にあったらしく、それはナイスな理由だと思ったけど、ほんとなら、そんなものは、叩き捨ててやりたいwww
だけど、この前、俺が来たときに読んだ漫画が、奴の私物だと聞いてへこんだ
wwwカイジだwww
すぐに返信が来た。
早っ!ガリガリ、早っ!!www
文面「分かった。いつだ?今からでもいいよ。」
しかも、あいつ、ヒマなのか?
まぁ、夜の9時だから仕事をしていたとしても終わってるか。
俺「かよさん、ガリガリがここに来るのイヤでしょ?外で会ってくるね。」
とかっこよく言い残して、部屋を出た。
そして、俺は、すぐに晋作君に電話した。
俺「ちょ、晋作君、すぐ来るって!!どうしよう??こえぇよwww」
晋「ちょっと待ってくださいよ。今、オリバと戦ってるんですわ?」
俺「は?」
晋「なんでバキってなんども読んでしまうん?」
晋作君は、俺の家の近くの満喫でバキを読んでいたwww
俺「ガリガリ、もう来るよ!早く来てよ!!」
晋「だから言ったでしょ?でも、さすがにこんなに早くとは。一緒に行ってたら良かったですね」
しかし、かよさんには晋作君の存在をまだ知らせていなかった。
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