516 :えっちな21禁さん :04/04/22 02:27 ID:411FZ05H
彼女の両親には土下座しました。
演技じゃなくて、本当に心から土下座しました。父親は俺を完全無視。
母親は、何となく呆れている感じでした。もう、結婚なんて言葉は綺麗に無くなってました。
彼女とは、別れました。ちなみに、俺は西村の事を聞かなかったし、彼女も言わなかった。
この指輪、持っていてもいい?と聞かれて、うん…と答えました。
よせばいいのに、俺は意地悪な質問をしてしまって。その時は、無意識に聞いちゃったんたけど。
ティファニーは?って。『捨てたよ』『…似合ってたのに』
彼女は俺が、別れる、ゴメン…と言った時も、泣かなかった。俺も泣かなかった。
彼女は寂しそうに微笑んでいたけどね。いや、寂しそうかどうかは俺には分からないけど。
寂しがってくれるといいな…なんて。勿論、嬉しそうではなくて。強がってる感じでもなくて。
多分、諦めなんだと思う。あの微笑。しょうがないなーって。
結局最後まで可愛いなァ…と思ってた俺は負けです。
あの時、作り笑いでもしてくれたら、ちゃんと嫌いになれたかも知れない。
521 :えっちな21禁さん :04/04/22 02:44 ID:IlmaCY+U
盛り下げるようなマネをして申し訳ないが。。。
疑問に思ったこと
1.
彼女と小学校以来の幼なじみなら、「小学校3・4年の同級生」の西村のことは知っていてもいいのでは?
2.
共に大卒なら、「お互い社会人になって、五年が過ぎた。俺も彼女も24歳になってた。 」ってのは年齢があわんような…。
522 :えっちな21禁さん :04/04/22 03:10 ID:X0ZTUCGP
>>521
① マンモス校だったから。一学年で6クラスもあった。
さすがに彼女と一緒のクラスの奴の名前までは覚えてないです。
② 俺は今29歳。いい歳してこんな時間に何やってんだか…鬱。
24歳って、社会人になって2年ですね。5年って一体。
527 :えっちな21禁さん :04/04/22 02:53 ID:X0ZTUCGP
彼女は千葉の、俺の所へ会いに来る前に会社を辞めていたそうです。
今も多分、普通のOLしてると思います。会社は知りません、聞いてないから。
以前の様に、連絡を取り合ってなくて。やっぱり、別れたんだな…と。
2年以上経って、冷めた、って感じじゃないんです。そうじゃなくて、普通になったと言うか。
俺が消えた後も、彼女は淡々と仕事をしていたそうです。
君より何倍も偉いよ彼女…と、帰って来た後、仲人さんその他から延々と説教されました。
しかも居酒屋に呼び出しくらって延長戦です。酒が不味くなるよー。
俺は少し酒が回って来て、いい加減、俺ばかり悪いのかよ、黙って聞いてれば…と。
『俺のいない間、浮気してませんでした?』なんてポロリ。最低な発言でした。
『馬鹿じゃねぇの?』『冗談でもそんな事言うな』…散々でした。油注いでしまいました。
少し安心しましたけど。やっぱり俺の思い違いかな…と。
591 :えっちな21禁さん :04/04/23 00:39 ID:/o+7aWYM
神奈川に戻ってから、俺は深夜、ローソンのバイトを始めた。時給980円、週4。
勇気を出して新車も買い、彼女の事も忘れて、1からスタートするつもりだった。
でも、家が近過ぎて。俺の家の前をよく通るんですよ彼女。時々、俺の部屋を見上げる事もあって。
初めは、まあ仕方ないよな、近くだし…なんて、部屋の窓際に隠れつつ、覗く様に見た事もありました。
見られているとも知らない彼女を一方的に見る行為は、かなり後ろめたかったけど。
ストーカーだな、これって…少し自己嫌悪して、何度か繰り返す内に、彼女が通っても、
見ない様に我慢しました。多分、わざとと通ってたんだと思います。俺は一切連絡を絶って、
彼女に対して引き篭もりみたいな感じになってたから。初めは姿を見るのが辛かったけど、段々慣れました。
594 :えっちな21禁さん :04/04/23 00:48 ID:/o+7aWYM
一年が過ぎ、二年が過ぎ…俺は深夜のバイトがローソンからサンクスへ移りながらも、
新車のローンを抱えて一生懸命働いていた。定職に就こうと思えば就けたけど、何となく、
毎月3万のローンが払えればいいかな、って。実家にいると、別に金も大して必要じゃないし。
ただ、彼女の家と彼のアパートの周辺だけは、自分の中ではずっと、立ち入り禁止区域のままで。
でも、親同士は少しずつ雪解けを始めていた。向こうの親とは、俺は一切会う事も会話する事もなかったけど。
『今日、恵理ちゃんのお母さんと会ったわよ』『あっそ』…無邪気に話し掛けるお袋の言葉は痛かった。
その名前はもう忘れさせてくれ、本当に。でも、俺はただ拗ねていただけなのかも知れない。
白馬の王子様じゃないけどさ、彼女が直接謝りに来て、仲直り出来るかも知れない、なんて。
でも、仲直りと言うか、会って話す気は更々無かったけど。悲劇のヒロイン気取って、ずっと篭ってた感じか、俺は。
595 :えっちな21禁さん :04/04/23 00:58 ID:/o+7aWYM
俺はバイトと家の往復と言う、単調な日常の中で、少しずつ病んでいたんだと思う。
バイトの休みの日はよく、夜中に家を抜け出して、134号線をスッ飛ばしてました、江ノ島方面へ。
160キロとか平気で出してたけど、オービスは無かったみたい。交番のある交差点付近は減速しましたが。
暇な時って、部屋にいても落ち着かなくて。グルグルと意味も無く歩き回ったりしてて。車を運転してると、
何となく気が晴れて。このまま死ねるかな…なんて、何回か考えたり。でも、自殺願望って言える物ではないです。
俺は千葉にいた一年で、すっかり「放浪癖」が楽しくなったらしい。家に帰って来てから2年間、
家具らしい家具は買わなかった。部屋には、俺の服がハンガーに掛けてあったり、畳んで置いてあったり。
大き目のバッグの中には、俺の持ち物がほとんど入っていて。それから、布団。ベッドは家出の前に
バラして処分しちゃったから。俺が家を出た後、部屋を見た両親はかなり驚いたらしい。家具がない、って。
発つ鳥跡を濁さず…それが礼儀と言うか、何と言うか。自分でも律儀だと思う。
596 :えっちな21禁さん :04/04/23 01:08 ID:/o+7aWYM
本当に何もない部屋で。いつでも家出出来ます、みたいな。
自分でも、生活感がないと言うか、またいつか別の場所に行ってみたいな…なんて、
漠然と考えていたんだと思う。特に息苦しい生活、とか、この街にいると彼女の事ばかり
思い出して鬱になる、とか、そんな風には思ってなかったけど。ただ、本当に微かな感情だけど、
やっぱり俺、ここには長く住めないな…と。ま、もう28歳だし、親ど同居ってのは実際辛い。
顔を合わせる分、余計な心配やら何やら色々と掛けてるみたいで。時々、簡単な会話すら
苦痛になる瞬間もあったり。特にストレスなんて意識はなかったけど、立派なストレス持ちですね。
元々友人も少なくて、その少ない友人ですら、千葉にいた一年で、完全に断ち切れてしまって。
バイトをしてなかったら、完全に引き篭もりです。バイト仲間って言っても、友達には程遠い関係。
どんな表情でも作り笑いに見えて、行く度にいつ辞めようか、いつ辞めようかって、そんな事ばかり。
599 :えっちな21禁さん :04/04/23 01:19 ID:/o+7aWYM
去年の夏の話です。雑誌棚に、搬入された雑誌を並べていました。
ガテン「Uターン特集」…パラパラっと見て、あ、これいいな、って。
バイトの帰り際に買って、部屋で黙々と読みました。もう、居ても立ってもいられなくて。
不思議な衝動と言うか、読み耽る内にワクワクが止まらない。って、俺はつくづくガキだな…ちょっと鬱。
ま、新天地カモーンな訳です。俺、行かなくちゃいけないかも、みたいな。頭の中ではもう、
家出計画策定です。でもどこへ行くのかは謎。とにかく、別の世界で新しい何かをしないと…と。
一瞬、裸の大将と気持ちが通じ合いました。そんな気がします。絵は描けないけど、オニギリは好きだし。
芦屋雁之助さん、ご冥福をお祈り申し上げます。俺は本気で、野に咲く薔薇の様に生きたいと思いました。
601 :えっちな21禁さん :04/04/23 01:29 ID:/o+7aWYM
でも、すぐに飛び出す勇気もない俺。屁タレです…。
東に行くか、西に行くか…悩みました。東と言えば、もう千葉には行ったし、
雪とか、寒い所は嫌だな、と。なら、西?でも、大阪まで行くのはどうも、とか。
そんな感じで、半年ぐらいズルズル悩んでました。勿論、行った先の就職の事も考えて、
就職情報誌も毎週毎月買ってましたけど。Uターンってのが流行ってるんですね。
俺はUターンじゃないんですけど。田舎は神奈川だし。結局、クリスマスが過ぎた頃、
静岡にしようと。名古屋大阪と東京の間を取って、静岡。温かそうだし、石垣イチゴあるし、お茶の国だし。
静岡っていい所だよな…俺の夢も膨らみます。勿論、そんな単純な動機ではないですけど。
観光案内所の営業事務募集を見て決意した訳で。すぐに応募しました。
年明け早々、履歴書郵送、電話面接、日帰りで直接面接…って、今年の1月の話です。
606 :えっちな21禁さん :04/04/23 01:41 ID:/o+7aWYM
今度は、親にはちゃんと話しました。『浜松で働く事にしたから』と。
最初は驚かれました。何の相談もなく、いきなり切り出したので。
でも、まあ仕方ないか…とか、よく分からないけど納得してくれて。『頑張って来いよ』と。
『今度はいつまでいるつもり?』『いや、分からない』そんな会話。
何の未練も無いって言うと嘘になる。やっぱり、家や街を離れるのは少し寂しかった。
でも、箱根を越えるとそんな感傷も忘れてしまって。浜松は遠かった、実際。国1でダラダラ
行ったんだけど、半日かかりました。ちなみに、やっぱり湘南ナンバーは珍しがられて。
所長からも盗まれない様に、と忠告されたり。まだ盗まれた事はないですけど。
ちなみに、アパート借りる時は審査があるんですね…即日入居は出来ないって言われて。
4日ぐらい車で寝ました。野宿も初体験です。もうしたくない経験ですが。
着いた次の日から仕事です。所長以下、皆いい人で。感謝してます、本当に。
607 :えっちな21禁さん :04/04/23 01:42 ID:/o+7aWYM
何で俺が昨日から、ここでこんな話を始めたのか、って言う、根本的な原因を話します。
612 : ◆m4QfvmXGoo :04/04/23 02:04 ID:/o+7aWYM
先月、彼女が営業所に来た。午前中、昼前。
かなり驚いたよ…何で?って。俺の親から聞いたんだろうけど。
どうして教えたんだあの馬鹿…。って言うか、今更何の用があるのか分からない。
もう二年以上も会ってないし。俺は出だしから応対を狂わされた。『いら…しゃあ』…間抜けだ。
『あ、ゴメン…忙しかった?』いや、忙しいとかそう言う問題じゃねぇよと。慌てた俺は席を立ち、
後ろの所長の所へ小走りに行くと、『すいません…知り合いの子で、ちょっと』と、小声で報告。
『すぐ戻ります』『いいよ、先に昼食って来て』そんな会話。俺はいきなりの事で混乱した。
とにかく、いきなり職場に来るなと。来られても、何も話す事はないし。
613 : ◆m4QfvmXGoo :04/04/23 02:14 ID:/o+7aWYM
俺はもう、職場放棄の後ろめたさで、かなりショックを受けつつ、必死に彼女を外へ連れ出そうと。
彼女を外へ連れ出す時の、後ろの方々の視線が気になって。視線が痛いと言うか、俺が痛い。
「元気そうだね…」
「うん」
「…」
「…」
会話が続かない。と言うか、会社は出たものの、どこへ行けばいいんですか一体。
取り合えず、近くの喫茶店に飛び込んだ。俺はコーヒー、彼女はアイスティー。
俺は何か話し掛けないと…って、そればかり考えていて。結局、彼女がリードする形で話をしたんだけど。
俺から話し掛けるのは正直、辛かった。何か言われても、答えるのが精一杯って感じで。
せめて予行演習ぐらい電話でさせてほしい。もしくは予約を入れて。心の準備どころの話じゃない。
背中に変な汗をダラダラかきながらの応対。シャツが濡れて背中の感触も気持ち悪いし。
614 :えっちな21禁さん :04/04/23 02:25 ID:/o+7aWYM
会いたくなって、ちょっと来てみた…らしいです、彼女。
俺は会いたくなかった。いや、子供じゃないからそんな事は言わないけど。
そっとしておいて下さい…と言いたい。構わないでと。
「こっちはどう?」
「まあまあ、かな」
「ゴメンね、会社」
「気にしなくていいよ」
いい人を演じてます、俺。ダメだよな、ちゃんと怒る時は怒らないと。
でも、怒りとか恨みとか、そんな感情は元々彼女に対しては持ってなかった。
いや、以前は持っていたと思う。でも、千葉の一年間でほとんど昇華した気がする。
少し冷静になって、目の前に座っている彼女を見ると、美人と言うか、何と言うか。
端から見たら、多分友達か恋人…なんだろう。何年振りかで、まともに彼女の顔を見た気がする。
あまり変わっていない彼女。やっぱり、会うと嬉しくなってしまう。懐かしくなる。
616 :えっちな21禁さん :04/04/23 02:35 ID:/o+7aWYM
そのまま、昼休みが明けるまで、他愛も無い話をしていたと思う。
親は元気だとか、そんな事。テレビ見てる?とか、こっちの番組と違うの?とか。
俺は気まずい空気だけは作りたくなくて、彼女のノリに合わせるのに夢中で。
俺は気を遣い過ぎてる気がする。何しに来た!帰れ!…と言ってもいい資格があるはずなのに。
「鍵、借りてもいい?」
「え、いいけど」
良くねぇよ俺。って言うか、帰ってくれと言え…。
「待ってるから」
「あ、うん…」
うん、じゃねぇよ… orz
今だから冷静に突っ込めるけど、俺って主体性なさ過ぎ。心底馬鹿だと自分でも思う。
622 :えっちな21禁さん :04/04/23 02:43 ID:/o+7aWYM
会社に戻りました…凄い鬱。もうね、好奇心の塊ですよ女子事務員。
やっぱり彼女いたんですねーとか。いや、彼女じゃないんですけど。でも、つい…
『もう長いの?』『幼馴染で…』『へースゴいね!』…何が凄いんだ何が。いや、それ以前に、
馴れ馴れしいよ事務員。人のプライバシーなんだから。暇な職場の暇潰しに丁度いい話題。
提供するつもりはなかったのに。俺は『すいません…向こうから出て来てくれたんで』なんて、
所長に彼女のフォローを入れる始末。お人よしと言うか、何と言うか、もう。
何か職場が和んでしまいました。俺自身は和むどころか、精神的にパニクってたんですけど。
でも、少しだけ期待と言うか、嬉しさと言うか、微妙なんだけど、上手く言えない。とにかく、
家に彼女が待ってるって事で、やっぱり仕事は上の空で。7時過ぎに真っ直ぐ帰りました。
普段よりもかなり急いで。
627 :えっちな21禁さん :04/04/23 03:06 ID:/o+7aWYM
アパートの場所も知ってたと言うか、何と言うか、親よ…軽々しく他人に教えるなと。
お風呂入れてくてたけど、入らなかった。ご飯作るね、ってのも遠慮。
『何時に帰るの?』『帰ってほしいの?』『いや…』そんな会話。彼女のペースだったと思う。
まさか彼女も泊まるつもりではなかったと思う。でも、雰囲気と言うか、帰る時間を逃したら、
泊まってくかも、なんて。実は、帰り道は結構気分が良かった。でも、ドアのチャイムを鳴らして、
彼女の声を聞いた瞬間、夢から醒めたんだと思う。何やってんだ…俺、って。
とにかく送るから、って事で部屋を一緒に出た。本当は、狭い空間に二人きりでいる事に、
耐えられないだけ。想像と現実の差は激しくて、思う様には行かないって事かな。
新幹線の時間が迫るまでの1時間が、異様に長かったのを覚えてる。彼女の嬉しそうな声が、
俺には苦痛だった。そして、そんな彼女に波長を合わせ様としている俺自身に幻滅させられて。偽善者か。
631 :えっちな21禁さん :04/04/23 03:18 ID:/o+7aWYM
結局、三日後の木曜日に、改めて会う約束をしてしまった。新幹線の改札を見送りながら、ホッとしている自分。
嬉しい気持ちと、悲しい気持ちと、何と言うか…躁鬱が一緒に来る状態。とにかく疲れた。
寝て起きて、会社に行く頃には、昨日の一日自体が夢だったんじゃないかって。でも、台所の、飲み残したコップ。
うっすらと残っていた彼女の口紅の後を見て、本当に来てたんだな…なんて、しみじみ思ったり。
それからの三日間は、よく覚えていない。まだ先月の事なんだけど、例えば今日、朝何食べた?レベルで、
憂鬱なのか期待なのか、よく分からない感情だったからかも知れないけど、とにかく木曜日をひたすら待った。
約束の時間に駅で待つ。彼女は来た。何を話そう、何を言おう、何を、何を…何も浮かばない。用意する言葉がない。
挨拶ぐらいしか俺には用意出来なくて。実際、彼女が何で来るのか、と言う根本的な事すら飲み込めていない。
来るから仕方なく応対している…事にしたい自分がいる。反面、何かを期待している自分もいる。もう、どうしようもない。
636 :えっちな21禁さん :04/04/23 03:52 ID:/o+7aWYM
『ゴメンね、待った?』『いや…』 そんな、軽く流している普通の会話の中にも、
懐かしさを感じてしまう。 ただ、素直に喜べない自分が苦痛だった。
恋人と言う過去がなければ、もっと彼女の事を受け入れられるのに。
どうしても、少しだけ、余所余所しい部分、丁度いい隙間を残しておきたかった。
ケジメと言うか、何と言うか。 その日、かなり長い時間、俺は彼女と中田島砂丘で話し合った。
637 :えっちな21禁さん :04/04/23 03:53 ID:/o+7aWYM
一緒にいる時間が長くなればなる程、彼女が本当に、恋人としての彼女に、婚約中だった頃の
彼女に見えて来て、俺を苦しめる。海を見ながら、とぼとぼと行きつ戻りつ、フラフラ歩いて、
立ち止まって。定まらない方向へ歩きながら、色々な話をした気がする。本当は、街中を歩いたり、
もっと他に行くべき場所、連れて行くべき場所はあったのかも知れないけど、どうしても、
俺の部屋だけは避けたくて。でも、避けていると言う事を知られたくなくて。四日前、久々に
彼女と会った瞬間から、矛盾した思いをずっと抱えさせられている。疲れた…と思いながら、
その疲れさえ心地良いと思ってしまう。煮え切らない自分を見つめる自分と言うのは、
あまり気持ちのいい物ではない。
640 :えっちな21禁さん :04/04/23 04:04 ID:/o+7aWYM
余談だけど、凧揚げ祭りの博物館は面白くない。退屈だし。
浜松って言えばウナギ、ってイメージあるけど、実はウナギ屋が多いだけ。
値段高いし。美味しい事は美味しいけどね。つうか結局部屋に行った訳ですよ。
中田島で何する訳でもないんですけど、五味八珍でラーメン食って、あちこちドライブしたら、もう夕方。
仕方ないから部屋戻るか…って。何か、たった一日二日会ってただけで、元通りになてる気がしてる自分が怖い。
千葉の一年間は何だったの?って感じ。彼女が浮気してようがどうでもいいよもう、みたいな。
すごく楽しかったし、素直に、何も考えずに付き合ってると、それなりに楽しくて。馬が会うって言うか、
幼馴染と言うか家族ですね、ホント。案ずるより産むが易し、なんて言葉があるけど、その通りだな、って。
でも、聞かないといけない事を全然聞けないでいたんだよ、どうして来たの?って一言なんだけど。
その一言が聞けなくて。タイミングと言うか、初日、四日前に聞けば良かったと思う。ただ、何しに来たの?とか、
その聞き方も難しくて。さり気なく聞く方法ってのを探ると言うか。
642 :えっちな21禁さん :04/04/23 04:10 ID:/o+7aWYM
部屋でくつろいでテレビなんか見てて、やっぱり静岡はチャンネル違うねー、なんて、
妙な感動をしてました、彼女。
「ずっとコッチにいるつもり?」
「うーん…分かんないな。考えてない。」
「私も来ようかな」
「えー、コッチに?」
「うん」
こんな感じです。俺はもう、どんな顔をしていいのか分からない。拒否していいのか、受け入れていいのか。
意地悪はしたくないし、拗ねるなんて格好悪い事はしたくないし、とにかくフランクに相手したい。
恨みとか怒りとか、そんな物は千葉の一年間、散々味わったから。ある意味、俺は抜け殻かも知れない。
643 :えっちな21禁さん :04/04/23 04:16 ID:/o+7aWYM
「悪いけどさ、コッチには来ないで」
「どうしてー???」
「いや、会いたくないから」
「…」
さりげなく言えてないです俺。直球繰り出してます。って言うか、会っておいて、会いたくないって一体。
『ずっと会いたかったよ』『いきなりまた他所へ行っちゃって』『寂しかった』…俺は明確に拒否をしたはずなのに、
彼女の言葉が俺をドキドキさせる。どちらがタフかって、彼女の方が遥かにタフだね、きっと。
俺は言い返そうとするけど、流されそうになって、いや、半分流されてました。
645 :えっちな21禁さん :04/04/23 04:25 ID:/o+7aWYM
「元に戻りたいよ…お願い」
その一言はかなり効きました。もう、水に流そう…って、その瞬間は本気で思いました。
でも、何も言えなかったです。俺は俯いてて。彼女を見たら、多分泣いてしまうから、必死に涙よ収まれ、
涙腺閉じろ、と。半泣きって格好悪い…。俺はただもう、ゴメン、ゴメンとしか言えなかった。
「来週、また来るね」
「もう来るなよ」
俺の中では修羅場です。もう、来てもいいけどいちいち了解取るなと。勝手に来て、勝手に帰ってくれ。
予想外だったのは、そこまで言っても彼女は引き下がらないと言うか、負けないと言うか。
俺が負けました。泣いたしね。何で泣かないといけないのか分からない。最後の切り札って言うか、
喉まで浮気の事は出掛かったけど、そんなのを我慢してたから弱かったのかも。
648 :えっちな21禁さん :04/04/23 04:32 ID:/o+7aWYM
俺は浮気の話題は避けよう避けようとしていました。それを言ってしまったら、全て終わってしまう。
別にもう、ヨリを戻そうとか、そう言う気持ちじゃない。ただ、彼女を傷つけずに、しかも俺の心の整理も付いて、
上手く離れられる方法…。本当は離れる必要なんてなくて、実は俺が流せば全ていいのかも知れないって、
最近思い始めてるんだけど、これって洗脳かな。俺は間違ってて、そんな事でいちいちウダウダ悩んでる男って
気持ち悪い…のかも。
652 :えっちな21禁さん :04/04/23 04:40 ID:/o+7aWYM
彼女から、好き…って何度も言われると、俺も彼女の事が好きになって来る。言葉って怖い。
「好きだよ、ホントに好きだから」
「ゴメン…」
馬鹿ップルな会話をしていたと思うと鬱。でも大体こんな感じ。
その場になると、気の効いた嘘も付けない。他に好きな人が出来た、とか、そんな類の嘘。
俺はマトモにウ受け答えしてしまって、本音を暴露しまくりです。
「俺も恵理の事、好きだよ」
「…じゃあ、何で…」
俺が責められてます。何か申し訳なくなってきて、彼女に。って言うか、何か思い出すと鬱なんですけどコレ。
会話省いて事実だけ書いて逃げたくなって来たよ、もう。
657 :えっちな21禁さん :04/04/23 04:56 ID:/o+7aWYM
『ゴメン』『もう少し時間がほしい』…そんな言葉で逃げました。ひたすら逃げたよ。
逃げたんだけどね、逃げたんですけど…
「好きじゃなくてもいいから、一緒にいたいよ…」
「Hだけでもいいから」
…
「馬鹿じゃねぇの?」
俺の口癖って言うか、怒った時、『馬鹿じゃねぇの?』って、よく言うんです。
Hって何だよ。好きでもない相手として言い訳ないだろ。お前何言ってんの?…とか何とか、
かなり強い口調でキレた気がします。結局、泣かせてしまいました。
660 :えっちな21禁さん :04/04/23 05:12 ID:/o+7aWYM
かなり気まずい雰囲気で別れました、って、一方的に俺が怒っただけかも知れないけど。
彼女はひたすら『ゴメンなさい…』って。俺も、さすがに駅まで見送る頃には、怒りも収まってました。
とにかくもう、何て言っていいか分からなくて。とにかく、ひたすら気まずかったです。
…なんですけど、携帯番号を教えたり、今度合鍵をあげる約束してたり、よく分かりません。実際、三月末に
来た時にあげたんですけど、合鍵。優しいと言うより、自分でも救い難いなと。嫌いになれないんです…。
でも、以前みたいな好き、って訳でもなくて。もう、上手く説明出来ない。ところで、浮気の話とか、書くべきですか?
今までが長過ぎで申し訳ないです。
749 :えっちな21禁さん :04/04/23 23:24 ID:kCHFMZI2
彼女を見送り、俺は少し安心していた。ここは浜松、そんなに頻繁に顔を合わせる事もない。
ただ、ここ数日、なぜ急に彼女が会いに来たのか、俺にはまだ理解出来ないでいる。
俺の中では既に、彼女との事は、五年前で終わっていた。一方的な幕引き、と言われれば、
そうかも知れない。あの別れ方が、本当は彼女を守りたいのか、自分を守りたいのか、
それもよく分からない。ただ、俺には逃げる事しか出来なかったから、そうしただけの事。
750 :えっちな21禁さん :04/04/23 23:25 ID:kCHFMZI2
五年前は、彼女に真実を問い正そうなんて思いもしなかった。勿論、被害者ぶるつもりもない。
もし、彼女を問い正したとして、それが白だったとしたら、それはそれで終わっていたと思う。
つまり、彼女の事を信じていなかった、と言う点で。大体、何をどう切り出せばいいのか。
考えれば切りはなくて。しかも一度疑うと、過去に遡って疑いが広がって。
例えば、初めて…のはずなのに、血が出でなかった事とか、疑えば切りがない、本当に。
実際、血が出るとか出ないとか、下らないし恥ずかしい話題を考えた時点で、俺は終わってる。
でも、その当時は疑いの一つとして、俺の頭の中から離れなくて。…男としては処女崇拝は避けたい話題。
752 :えっちな21禁さん :04/04/23 23:35 ID:kCHFMZI2
乳首の色が黒いけど、女性は皆こうだから…昔、彼女にこう説明された事がある、真顔で。
AVの人は化粧をしているんだ、と。乳首にファンデーションを塗っているから。
男の人は絶対、乳首はピンクだと言う妄想を抱いている…彼女は俺を半ば責める様に言っていた。
俺自身は、彼女に対してそんな話題は振った事がない。多分彼女は気にしていたんだろうけど。
でも、なぜあんなにムキになって説明していたのか…なんて、疑えば切りがない。
そんな事をイチイチ口にするのも馬鹿馬鹿しいし、考えている事事態、俺って一体…みたいな自己嫌悪で。
それが五年前、逃げ出すまでの僅かな間に考えていた事。実に下らないと思う。俺自身が下らない。
夜寝ようとしても、天井がグルグル回る感覚がして…眠れない程悩むのは、救い難いと言うか何と言うか。
756 : ◆m4QfvmXGoo :04/04/23 23:53 ID:kCHFMZI2
彼女は神奈川へと帰った。でも、俺の周りの世界は動き始めた。正確には、追い込み。
親父とお袋から交互に電話。『何があったか知らないけど、そろそろヨリを戻したら…』なんて話。
事情も知らない外野のクセに、全く。電話線外しとくか…なんて思ってたら、今度は母親、勿論彼女の。
仕事で疲れてるのに、夜来られると心臓に悪い。二時間もいられないのに、わざわざ来られても困る。
758 : ◆m4QfvmXGoo :04/04/23 23:56 ID:kCHFMZI2
『恵理…寝ながら、貴志ゴメン…って、よく泣いてて…』…アンタ一体何が言いたいのかと。
俺はそんな話を聞かされて罪悪感一杯ですよ。『何があったの?』って、娘さんに聞いて下さい、そんな事。
もう勘弁して。でも、帰れなんて言えないし。スイマセン…時間を下さい、とかなんとか。誤魔化してばかりです。
疲れます。父親は電話で『恵理の事、そんなに嫌いなのか…』 いや、ショックそうな声は聞きたくない、ホント。
鬱を移すなと。そもそもお父さん、アンタあの時、俺が玄関先で土下座してた時、無視して奥へ引っ込んだよな…
男なら無視を貫いてくれ。電話取った瞬間、アンタの声を聞いて心臓止まる程ビビッてしまった俺は相当の屁タレです。
スイマセン、もう、そっとしておいて下さい…。
760 : ◆m4QfvmXGoo :04/04/24 00:03 ID:LaT0yXaz
結局、俺も含めて、西村がどうとか、浮気がどうとか、真実は誰も知りません。
聞こうとも思わないけど。タイミングはとっくに逃してるし、まさか今まで引きずってるの?なんて、
あからさまに思われるのは嫌。実際少しは引き摺ってますが、でも、もう忘れた…と言えば忘れてる。
じゃあ、何で…って言われても、意地とかメンツとかではなくて、よく分かりません。
とにかく、馬鹿親達から追い込み喰らって、彼女からは日に三度、携帯電話頂いて、さすがにキレそうで。
携帯、auのインフォバーに替えたんですけど、ez-webですか、入ってません。メール出来ません。
おかげで電話ですよ。『おはよー』『今何してるの?』『ちょっと声聞きたくて…ゴメンね』…ああもう。
俺は怒っていいのか喜んでいいのか、って少し喜んでる俺に鬱。しかも、電話待ってる自分がいて。
770 : ◆m4QfvmXGoo :04/04/24 00:20 ID:LaT0yXaz
引っ張るつもりはなかった。ただ、思い出すとどうしてもダラダラ長くなってしまって。
スレッドの趣旨から離れてしまって申し訳ない。大分精神的に楽になって、
文体も変わってしまったらしいけど。本当にすみません。
俺は休みの日に神奈川に戻りまして、彼女とお互いの家族で話し合う場を設けました。
で、『ヨリを戻すつもりもないし、結婚するつもりもない』と、はっきり言いました。
でも、別に憎みあってる訳でもないし、なんて話になって、友達として、仲良くしたい…と。
今は友達と言うか、もう親戚みたいな感じです。何か、流されてる気もしますけど。
長々と続けてすみません。
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